ALULLA
STORY
初めまして。アルーラ代表の三浦茂登江と申します!私は40代で農業の世界で起業、株式会社アルーラを設立しました。農家に嫁いで20年以上たった今、どうして起業することになったのか、今に至るまでの私についてお話致します。
最初の職業は中学校の家庭科の先生
私は、会社員の父と、畑を借り野菜を育てることが趣味の母の元に生まれました。家の前には田畑が広がり、幼少期は小川でザリガニとり、藁で基地づくり、野草や野花で遊び、自然とたわむれて育ち、滋賀大学教育学部に入学。子どもたちに「生きる力」をつける一端を担いたいと専攻である社会科過程を取得後、専攻過程を飛び越えて家庭科免許を取得し、滋賀県で家庭科の中学校教諭となりました。
それから京都で三代以上続く専業農家に嫁ぎます。夫は会社員です。食べること・料理が好きな私は結婚当初から夫の両親と同居し、お料理は私の担当でした。
農家に嫁いで知った京野菜の美味しさ
農家に嫁いて、まずびっくりしたのはお米の美味しさ。焚き上がったお米のつやと味!「なぜこんない美味しいの??」と両親に秘密を聞くと、京都の盆地ならではの気候、山からの伏流水、所有する竹林の竹粉の効能、そして、収穫したお米を1年中美味しく保つために、巨大な米専用の冷蔵庫(一定温度に保つ保管庫)で大切大切に保管していることを知ったのです。
「美味しい」には、作物をわが子のように大切に育て、収穫した後も大切にあつかう両親の心がそこにあり、私は感銘をうけました。
そして、次にびっくりしたのは「京たけのこ」です。
私が嫁いだのは3月末頃だったのですが、ちょうどその時期は京たけのこのシーズン真っ盛り。朝4時には起きて、たけのこを掘りにでかける両親。戻ってきたトラックには、朝掘り・朝穫れのイキイキとした元気で立派な京たけのこがいっぱい!そして、さらに驚きが続きます。
塩ひとつまみで茹でられる京竹の子
筍をゆでる際に「米ぬかがいらない」のです。「塩だけで充分」ということ。
「普通はアクが強いので、米ぬかをいれるけれど、うちの京たけのこはお湯にお塩をいれるだけでいいよ」と母が教えてくれました。
実際に、掘りたての筍を塩だけで茹でたものは「美味しい」の一言につきるのです。それ以上の言葉が出ません。
その京たけのこでつくってくれた母の料理たちは、どれも絶品。
「わかめと京筍のたいたん(煮物)」
「自家製山椒とじやこと京筍のたいたん」
「牛肉と京筍のたいたん」
「京筍の天ぷら」
「京筍の炒めもの」
さらに、朝獲れ筍をそのまま焼いて食べると、ほっぺたがおちるほどウマい!
その他にも、毎日収穫してきてくれる朝どれの季節の京野菜たちは、どれも色鮮やかで元気いっぱいで、光ってみえました。美味しいものが大好きな私にとって、嫁いだ先は自然の恵みがいっぱいの美味しいものにあふれる豊かな場所だったのです。そのイノチを毎日毎日いただき、心も体も健康で日々を過ごせていることは何にもかえがたい幸せなこと。太陽、地球、大地、自然の”おかげさま”なのです。
竹林と田畑を受け継いで
そして、義父が3年前に亡くなり、母と一緒に作業をしている叔父も体力的にしんどくなり、会社員の夫の週末限定の手伝いだけでは、農業を続けるのが厳しい状態となりました。私の子どもたちも大きくなり、仕事をやめ、少し時間がつくれるようになった私は、こんなに美味しいお米・京野菜・京たけのこをなくしてしまってはもったいない!と一念発起。代々大切にしてきた田畑や竹林を持続させたいと農業を本気で学び始めました。
人とのご縁がつながって広がる自然農、有機栽培。世界に広げたいアルーラの竹林と京野菜
露地栽培での3代続く農法を義母や叔父からいつでも教えてもらえる環境にあり、機械や道具も有難いことに必要なものがすべてそろっています。さらに農業を学んでいく中で自然農法に興味をもつと、その農法を教えてくださる方に出会い学ばせてもえらることになったのです。人との出会いに恵まれ導かれているとしか思えませんでした。
さらに、うちのお野菜を「美味しい」と言って使ってくださる方々がどんどん増えていく。こうしてたくさんの素敵なご縁に恵まれ、心と体ともに、毎日元気に過ごせているおかげさまを多くの方々に届けたいという気持ちが強くなり、2022年に「株式会社 ALULLA(アルーラ)」を起業するに至りました。